母親の自殺を手助けしたとして逮捕された歌舞伎俳優の市川猿之助(本名・喜熨斗(きのし)孝彦)容疑者(47)が、警視庁の調べに対し、「私に関する記事が週刊誌に掲載されることを両親に話したところ、家族3人で次の世界にいこうということになった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。
自殺に関する情報を事件発覚前日までにインターネットで調べていたことも判明。同庁は、週刊誌の取材や報道が事件のきっかけになったとみて、経緯を調べる。
捜査1課によると、猿之助容疑者は5月17日午後5時~18日午前10時ごろ、東京都目黒区の自宅で母親(75)に睡眠薬を服用させ、向精神薬中毒で死亡させた自殺幇助(ほうじょ)の疑いがある。
母親は5月18日午前、猿之助容疑者の父親で歌舞伎俳優の市川段四郎(本名・喜熨斗弘之)さん(76)と共に倒れているのが見つかった。父親の死因は向精神薬中毒の疑い。同課は父親に対する自殺幇助(ほうじょ)容疑なども視野に調べる。
5月18日朝、同容疑者からのハラスメントを俳優らが訴えているとの内容を、週刊誌が誌面やネットで報じた。記事中には同15日に猿之助容疑者に取材したとあった。
捜査関係者によると、猿之助容疑者は逮捕後の調べに「私に関するパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントなどに関する記事が週刊誌に掲載されることが、一つの大きな引き金となっている」と話したという。
猿之助容疑者のスマートフォンを解析すると、事件発覚前日の5月17日までに、睡眠薬などに関する情報をネット検索をしていたという。(増山祐史、遠藤美波)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル